(派遣先の責務7)派遣先管理台帳とは of 労働者派遣法のポイント

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(派遣先の責務7)派遣先管理台帳とは

 派遣先管理台帳は、派遣先が、労働日や労働時間等の派遣労働者の就業実態を的確に把握するとともに、その台帳の記載内容を派遣元事業主に通知することによって、派遣元事業主の適正な雇用管理の実施に資するためのものです。

(1)派遣先管理台帳の作成、記載

 派遣先は、派遣就業に関して、派遣先管理台帳を作成し、その台帳に派遣労働者ごとに、「(B)派遣先管理台帳の記載事項」に掲げる事項を記載しなければなりません(労働者派遣法第42条)。

(A)派遣先管理台帳の作成及び記載方法

① 派遣先管理台帳は、派遣労働者の就業する事業所等ごとに作成しなければなりません。

② 派遣先管理台帳の記載は、労働者派遣の役務の提供を受ける場合に、「(B)派遣先管理台帳の記載事項」の内容が確定する都度、行わなければなりません。

 例えば、派遣労働者の氏名や派遣元事業主の氏名又は名称等については労働者派遣を受ける際には、既に記載されていなければなりませんが、就業日ごとのその始業及び終業の時刻は、その就業日の就業が終了した段階で遅滞なく記載すればよいことになっています。
 また、「(B)派遣先管理台帳の記載事項」の⑧の事項の派遣先管理台帳への記載は、派遣労働者から苦情の申出を受け、及び苦情の処理に当たった都度、行わなければならない。

 なお、 事業所等における派遣労働者の数とその派遣先が雇用する労働者の数を加えた人数が5人以下のときは派遣先管理台帳を作成及び記載する必要はありません。

(B)派遣先管理台帳の記載事項

 派遣先管理台帳には、次の事項を派遣労働者ごとに記載しなければなりません(労働者派遣法第42条第1項)。

① 派遣労働者の氏名

② 派遣元事業主の氏名又は名称

  • 個人の場合は氏名を、法人の場合は名称を記載します。

③ 派遣元事業主の事業所の名称

④ 派遣元事業主の事業所の所在地

  • 派遣先が必要なときに、派遣元事業主と連絡がとれる内容を記載します。

⑤ 派遣就業をした日

  • 実際に就業した日の実績を記載します。

⑥ 派遣就業をした日ごとの始業し、及び終業した時刻並びに休憩した時間

  • 実際の始業時刻と終業時刻、休憩時間の実績を記載します。
  • 「複合業務」等、派遣受入期間の制限を受ける業務の①から⑤の業務と、それ以外の業務とを併せて行う場合で、派遣受入期間の制限を受ける業務の「派遣受入期間の制限のない業務に付随する業務」により、全体として派遣受入期間の制限を受けない業務として取り扱う場合は、それぞれの業務の1日当たり又は1週間当たりの就業時間数又はその割合の実績を記載します。

※ 派遣受入期間の制限を受ける業務については、LinkIcon(派遣先の責務3)派遣受入期間の制限の適切な運用を参照。

⑦ 従事した業務の種類

  • 従事した業務の内容については可能な限り詳細に記載します。
  • 「複合業務」等、同一の派遣労働者が複数の業務に従事する場合は、それぞれの業務の内容について記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、就業場所でその派遣労働者が就業する最小の単位の組織を記載します。

⑧ 派遣労働者が労働者派遣に係る労働に従事した事業所の名称及び所在地その他派遣就業をした場所

⑨ 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項

  • 苦情の申出を受けた年月日、苦情の内容及び苦情の処理状況について、苦情の申出を受けた都度と苦情の処理に当たった都度記載します。そして、その内容を派遣元事業主に通知します。
  • 派遣労働者から苦情の申出を受けたことを理由として、その派遣労働者に不利益な取扱いをしてはなりません。

⑩ 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、その紹介予定派遣に関する事項

  • 紹介予定派遣である旨を記載します。
  • 派遣労働者を特定することを目的とする行為を行った場合は、その行為の内容を記載します。複数人から派遣労働者の特定を行った場合は、その特定の基準や採否結果を記載します。
  • 職業紹介を受けることを希望しなかった場合や職業紹介を受けた者を雇用しなかった場合は、その理由も記載します。

⑪ 派遣先責任者及び派遣元責任者に関する事項

⑫ 派遣受入期間の制限を受けない業務について行う労働者派遣に関する事項

  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の①LinkIcon令5条の業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、その当該業務の号番号を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の②有期プロジェクトの業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、労働者派遣法第40条の2第1項第2号イに該当する業務である旨を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の③日数限定業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、①労働者派遣法第40条の2第1項第2号ロに該当する旨、②その派遣先において、同号ロに該当する業務が1か月間に行われる日数、③その派遣先の通常の労働者の1か月間の所定労働日数を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の④育児休業等の代替要員としての業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、派遣先において休業する労働者の氏名、業務、その休業の開始日、終了予定日を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の⑤介護休業等の代替要員としての業務について労働者派遣の役務の提供を受けるときは、派遣先において休業する労働者の氏名、業務、その休業の開始日、終了予定日を記載します。

⑬ 派遣元事業主から通知を受けた派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険及び雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無

  • 「無」の場合は、その具体的な理由を記載します。
  • 派遣元事業主は、その派遣労働者の被保険者資格取得届の提出がなされていない場合は、その「具体的な」理由を派遣先に通知しなければならないこととなっていますので、その理由を派遣元事業主に確認し、「雇用契約の期間が6週間であり、引き続き雇用されることが見込まれないため」「現在、必要書類の準備中であり、今月の○日には届出予定」など、適用基準を満たしていない具体的理由や手続の具体的状況が明確になるように記載します。

(2)派遣先管理台帳の保存

 派遣先は、派遣先管理台帳を3年間保存しなければなりません(労働者派遣法第42条第2項)。

 この派遣先管理台帳を保存すべき期間の起算日は、労働者派遣の終了日です。

 「労働者派遣の終了日」とは、労働者派遣の役務の提供を受ける際に、派遣元事業主からLinkIcon(派遣元の責務6)派遣先への通知を受けたその派遣労働者の労働者派遣期間終了日のことで、労働者派遣契約が更新された場合は、その更新にあたって通知されたその派遣労働者の派遣期間終了日となります。

(3)派遣元事業主への通知

 派遣先は、上記の「(1)派遣先管理台帳の作成、記載」の「(B)派遣先管理台帳の記載事項」の①、⑤、⑥、⑦、⑧について派遣元事業主に通知しなければなりません(労働者派遣法第42条第3項)。

通知の方法

① 派遣元事業主への通知は、1か月ごとに1回以上、一定の期日を定めて派遣労働者ごとに通知すべき事項に係る書面の交付、ファクシミリを利用してする送信、電子メールの送信にて行います。

② 派遣元事業主から請求があった場合は、遅滞なく、派遣労働者ごとに書面の交付、ファクシミリを利用してする送信、電子メールの送信にて通知する必要があります。

(4)違反の場合

 派遣先管理台帳を所定の方法によって作成、記載、保存、通知しなかった場合、派遣先は、労働者派遣法第61条第3号に該当し、30万円以下の罰金に処される場合があります。

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