(派遣先の責務4)派遣労働者への雇用契約の申込み義務 of 労働者派遣法のポイント

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(派遣先の責務4)派遣労働者への雇用契約の申込み義務

(1)派遣受入期間の制限のある業務に係る雇用契約の申込み義務

 派遣先は、LinkIcon派遣先及び派遣労働者に対する派遣停止の通知による派遣停止の通知を受けて、労働者派遣の役務の提供を受けた場合、派遣受入期間の制限を受ける業務の派遣受入期間の制限に抵触することとなる最初の日以降継続して、派遣停止の通知を受けた派遣労働者を使用しようとするときは、その抵触することとなる最初の日の前日までに、その派遣労働者が派遣先に雇用されることを希望する場合は、その派遣労働者に雇用契約の申込みをしなければなりません(労働者派遣法第40条の4)。

※ 派遣受入期間の制限を受ける業務については、LinkIcon(派遣先の責務3)派遣受入期間の制限の適切な運用を参照。

派遣労働者の希望の把握方法

 派遣労働者が当該派遣先に雇用されることを希望しているかどうかは、派遣労働者が希望を申し出ている場合は問題ありませんが、申し出ていない場合には、雇用契約の申込み義務が課せられている派遣先が、派遣労働者に希望の有無を確認する必要があります。

雇用契約の申込みの時期及び方法

 雇用契約の申込みは、派遣受入期間の制限を受ける業務の派遣受入期間の制限に抵触することとなる最初の日の前日までに、行う必要がありますが、その方法は任意とされています。

 なお、申込み義務に係る派遣労働者の労働条件は、派遣先と派遣労働者の当事者間で決定しますが、派遣就業中の労働条件やその業務に従事している派遣先の労働者の労働条件等を総合的に勘案して決定すべきでしょう。

雇用契約の申込み義務を果たさない場合の取扱い

 厚生労働大臣は、派遣停止の通知を受けながら派遣受入期間の制限に抵触することとなる最初の日の前日までに雇用契約の申込みをせず、派遣受入期間の制限に抵触することとなる最初の日以降継続して派遣労働者を使用した派遣先に対しては、労働者派遣法第48条第1項の規定による指導又は助言をしたにもかかわらず、その者がなお、その規定に違反している場合は、その者に対して、労働者派遣法第40条の4の規定のよる雇用契約の申込みをすべきことを勧告することができます(労働者派遣法第49条の2第1項)。

 また、厚生労働大臣はこの勧告をした場合、その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができます(労働者派遣法第49条の2第3項)。

派遣停止の通知がされなかった場合の取扱い

 派遣受入期間の制限に抵触することとなる最初の日の1か月前の日からその抵触することとなる最初の日の前日までの間に、派遣元事業主から派遣停止の通知がなされなかった場合は、派遣先に雇用申込みの義務はありません。

 なお、派遣元事業主が派遣停止の通知を行わずに、派遣受入期間の制限に抵触する日以後も労働者派遣が行われている場合には、派遣元事業主は労働者派遣法第35条の2第1項違反することになり、派遣先は労働者派遣法第40条の2第1項違反することになりますので、直ちに労働者派遣が中止されなければなりません。

(2)派遣受入期間の制限のない業務に係る雇用契約の申込み義務

 派遣先は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(派遣受入期間の制限を受ける業務の①から⑤の業務に限ります。)について、派遣元事業主から3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けている場合において、同一の業務に労働者を従事させるため、当該3年が経過した日以後労働者を雇い入れようとするときは、同一の派遣労働者に対し、労働契約の申込みをしなければなりません。

ただし、同一の派遣労働者について労働者派遣法第35条の規定による期間を定めないで雇用する労働者である旨の通知を受けている場合は、この限りではありません。(労働者派遣法第40条の5)。

※ 派遣受入期間の制限を受ける業務については、LinkIcon(派遣先の責務3)派遣受入期間の制限の適切な運用を参照。

①「派遣先の事業所その他派遣就業の場所」とは、課、部、事業所全体等、場所的に他の部署と独立していること、経営の単位として人事、経理、指導監督、労働の態様等においてある程度の独立性を有すること、一定期間継続し、施設としての持続性を有すること等の観点から実態に即して判断されます。

②「同一の業務(派遣受入期間の制限を受ける業務の①から⑤までの業務に限ります。)」とは、事業所等における派遣受入期間の制限を受ける業務の①から⑤までに相当する業務のうち同種のものをいいます。

 例えば、機械設計の業務(LinkIcon令5条の業務の①)に、3年を超えて同一の派遣労働者を受け入れている派遣先、派遣先において機械設計に主として従事する業務に新たに労働者を雇い入れようとするときは、その派遣労働者に対して雇用契約の申込みを行わなければなりません。

③「3年を超える期間継続して」とは、3年を超える期間中に、労働者派遣の受入れを停止していた期間があった場合でも、その停止期間が3か月を超えない場合には、「3年を超える期間継続して」労働者派遣の役務の提供を受けている場合とされます。

④「3年を経過した日以後労働者を雇い入れようとするとき」とは、派遣労働者の受入れが3年を超える日以後に雇用関係が開始される場合のことです。

 例えば、平成25年4月1日に同一の派遣労働者の受入れが3年を超える業務があり、その業務と同一の業務に平成25年4月1日から労働者を雇用する場合は、その労働者の募集・採用を平成24年度中に行う場合でも、その派遣労働者に対して雇用契約の申込みを行う必要があります。

⑤「労働者を雇入れ」るとは、雇用形態は特に問われません。必ずしも常用雇用である必要はありませんので、期間雇用でも直接雇用であれば問題はありません。

 なお、在籍型出向の受入れについては、形式としては出向先と出向労働者との間で雇用関係が生じますが、一定期間経過後に出向元企業へ復職することが前提となっていますので、労働者の「雇入れ」には該当しません。

雇用契約の申込みの方法等

① 新たに労働者を雇い入れようとする業務について、3年を超えて受け入れている派遣労働者が、雇い入れようとする人数を超えて複数名いる場合は、3年を超えて受け入れている派遣労働者全員に対して、雇用契約の申込みを受けるという応募の機会を与えた上で、試験等の公平な方法によって、雇入れる派遣労働者を選考すれば構いません。

② 申込み義務に係る派遣労働者の労働条件は、派遣先と派遣労働者の当事者間で決定されますが、派遣就業中の労働条件やその業務に従事している派遣先の労働者の労働条件等総合的に勘案して決定すべきでしょう。

③ 派遣労働者が労働者派遣法第40条の5に基づく派遣先からの雇用契約の申込みを断った場合、その申込みを断ったときから1か月以内に、派遣先が同一条件で再度労働者を雇い入れようとする場合は、その派遣労働者に再度申込みをする必要はありません。

雇用契約の申込み義務を果たさない場合の取扱い

 厚生労働大臣は、3年を超えて派遣労働者を受け入れている派遣先が雇用契約の申込み義務を果たさなかった場合で、労働者派遣法第48条第1項の規定による指導又は助言をしたにもかかわらず、その者がなお、その規定に違反している場合は、その者に対して、労働者派遣法第40条の5の規定による雇用契約の申込みをすべきことを勧告することができます(労働者派遣法第49条の2第1項)。

 また、厚生労働大臣はこの勧告をした場合、その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができます(労働者派遣法第49条の2第3項)。

(3)常用型の場合

 常用型の派遣労働者の場合でも、登録型の派遣労働者と同様に、派遣先による雇用契約の申込み義務の対象となります。

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