(派遣元の責務16)派遣元管理台帳とは of 労働者派遣法のポイント

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(派遣元の責務16)派遣元管理台帳とは

派遣元管理台帳の作成、記載

 派遣元事業主は、派遣就業に関して、派遣元管理台帳を作成し、その台帳に派遣労働者ごとに以下の「派遣元管理台帳の記載事項」について記載しなければなりません(労働者派遣法第37条第1項)。

派遣元管理台帳の記載事項

 派遣元管理台帳には、次の事項を記載しなければなりません(労働者派遣法第37条第1項)。

① 派遣労働者の氏名

② 派遣先の氏名又は名称
 個人の場合は氏名を、法人の場合は名称を記載します。

③ 派遣先の事業所の名称

④ 派遣先の事業所の所在地その他派遣就業の場所

  • 派遣受入期間の制限を受ける業務について労働者派遣を行うときは、派遣先の事業所において派遣労働者が就業する最小単位の組織を記載します。

⑤ 労働者派遣の期間及び派遣就業をする日

⑥ 始業及び終業の時刻

⑦ 従事する業務の種類

  • 従事する業務については可能な限り詳細に記載します。

⑧ 派遣労働者から申出を受けた苦情の処理に関する事項

  • 苦情の申出を受けた年月日、苦情の内容及び苦情の処理状況について、苦情の申出を受けた都度、及び苦情の処理に当たった都度、記載します。
  • 派遣労働者から苦情の申出を受けたことを理由として、その派遣労働者に対して不利益な取扱いをしてはなりません。

⑨ 紹介予定派遣に係る派遣労働者については、その紹介予定派遣に関する事項

  • 紹介予定派遣である旨、求人・求職の意思確認等の職業紹介の時期及び内容、採否結果、紹介予定派遣を受けた派遣先が、職業紹介を受けることを希望しなかった場合又は職業紹介を受けた者を雇用しなかった場合に、派遣先から明示された理由を記載します。

⑩ 派遣元責任者及び派遣先責任者に関する事項

⑪ 派遣先が労働者派遣法第37条第1項第3号に掲げる派遣就業をする日以外の日に派遣就業をさせることができ、又は同項第4号に掲げる始業の時刻から終業の時刻までの時間を延長できることとされている場合には、その派遣就業させることができる日または延長することのできる時間数

⑫ 派遣受入期間の制限を受けない業務について行う労働者派遣に関する事項

  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の①LinkIcon令5条の業務について労働者派遣を行うときは、その業務の号番号を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の②有期プロジェクトの業務について労働者派遣を行うときは、労働者派遣法第40条の2第1項第2号イに該当する業務である旨を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の③日数限定業務について労働者派遣を行うときは、①労働者派遣法第40条の2第1項第2号ロに該当する旨、②派遣先において、同号ロに該当する業務が1か月間に行われる日数、③派遣先の通常の労働者の1か月間の所定労働日数を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の④育児休業等の代替要員としての業務について労働者派遣を行うときは、派遣先において休業する労働者の氏名、業務とその休業の開始日、終了予定日を記載します。
  • 派遣受入期間の制限を受ける業務の⑤介護休業等の代替要員としての業務について労働者派遣を行うときは、派遣先において休業する労働者の氏名、業務とその休業の開始日、終了予定日を記載します。

⑬ 派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険及び雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無

  • 「無」の場合はその理由を具体的に記載します。
  • 手続終了後は「有」に書き換えます。

※ 派遣受入期間の制限を受ける業務については、LinkIcon(派遣先の責務3)派遣受入期間の制限の適切な運用を参照。

派遣元管理台帳の作成の方法

 派遣元管理台帳は、派遣元事業主の事業所ごとに作成しなければなりません。

 一般派遣元事業主は、派遣労働者の雇用管理が円滑に行われるように、派遣労働者を事業所に常時雇用される者とそれ以外の者に分けて作成しなければなりません。

 派遣元事業主は、LinkIcon労働基準法第107条第1項の労働者名簿や同法第108条の賃金台帳と派遣元管理台帳とをあわせて調製することができます。

派遣元管理台帳の記載方法

 派遣元管理台帳の記載は、労働者派遣をするに際して、行われなければなりません。これは、記載事項の確定する都度、記載していくという意味です。
 記載事項の⑧を除くすべての事項は、労働者派遣をする際には、あらかじめ記載されている必要がありますが、⑧の事項については、苦情の申出を受け、及び苦情の処理に当たった都度に記載することになります。
 また、派遣先からの派遣就業の実績に関する通知を受けた場合に派遣就業の実績があらかじめ予定していた就業の時間等と異なるときは、通知を受けた都度、異なった派遣就業の実績内容を記載しなければなりません。

派遣元管理台帳の保存

 派遣元事業主は、派遣元管理台帳を3年間保存しなければなりません(労働者派遣法第37条第2項)。

 派遣元管理台帳を保存すべき期間の計算の起算日は、労働者派遣の終了日です。
 ここで、「労働者派遣の終了」とは、労働者派遣に際して定められた派遣労働者の派遣期間終了日で、労働者派遣契約が更新された場合には、その更新に伴って定められた派遣労働者の派遣期間終了日となります。
 ただし、同一の派遣労働者(期間の定めなく雇用されている者を除きます。)を同一の就業の場所で就業させる場合や業務の種類が同じ業務に就業させる場合は、労働者派遣契約が更新されていない場合でも派遣就業の終了日から次の派遣就業の開始日までの期間が3か月以下のときは労働者派遣の終了とはみなされません。

 また、その保存は、事業所ごとに行わなければなりません。

 紹介予定派遣とそれ以外の派遣については、派遣元管理台帳は別々に管理することが適当でしょう。

違反の場合

 派遣元管理台帳を所定の方法によって作成、記載又は保存しなかった場合は、労働者派遣法第61条第3号に該当し、30万円以下の罰金に処せられる場合があります。

 また、許可の取消し(労働者派遣法第14条1項)、事業停止命令(労働者派遣法第14条第2項、労働者派遣法第21条第2項)、改善命令(労働者派遣法第49条第1項)の対象となり、上記の司法処分を受けた場合は、許可の取消し、事業廃止命令(労働者派遣法第21条第1項)の対象となります。

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