(派遣元の責務10)派遣先への通知 of 労働者派遣法のポイント

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(派遣元の責務10)派遣先への通知

 派遣元事業主は、労働者派遣をするときは、労働者派遣に係る派遣労働者の氏名、労働者派遣に係る派遣労働者が期間を定めないで雇用する労働者であるか否かの別、派遣労働者の労働・社会保険への加入状況等を派遣先に通知しなければなりません(労働者派遣法第35条第1項)。

 また、通知した後に、労働者派遣に係る派遣労働者が期間を定めないで雇用する労働者であるか否かの別について変更があったときは、遅滞なく、その旨を派遣先に通知しなければなりません(労働者派遣法第35条第2項)。

通知すべき事項

 派遣先に通知しなければならない事項は、次に掲げる事項です(労働者派遣法第35条、則第27条の2、則第28条)。

① 派遣労働者の氏名及び性別(派遣労働者が45歳以上である場合にあってはその旨並びに派遣労働者の氏名及び性別、派遣労働者が18歳未満である場合にあっては派遣労働者の年齢並びに氏名及び性別)

② 労働者派遣に係る派遣労働者が期間を定めないで雇用する労働者であるか否かの別
 通知をした後にこの事項に変更があったときは、遅滞なく、その旨を派遣先に通知しなければなりません(労働者派遣法第35条第2項)。

③ 派遣労働者に係る健康保険、厚生年金保険と雇用保険の被保険者資格取得届の提出の有無
 「無」の場合は、書類が提出されていない具体的な理由を付して派遣先へ通知しなければなりません(則第27条の2)。

 具体的な理由としては、健康保険、厚生年金保険と雇用保険の適用基準を満たしていない場合は、単に「適用基準を満たしていないため」、「被保険者に該当しないため」等と記載するのでは足りず、「1週間の所定労働時間が15時間であるため」等、適用基準を満たしていないことが具体的にわかる理由が必要です。

 また、被保険者資格の取得届の手続中である場合は、単に「手続中であるため」等と記載するだけでなく、「現在、必要書類の準備中であり、今月の○日には届出予定」等、手続の具体的な状況を記載することが必要です。

④ 派遣労働者の派遣就業の就業条件の内容が労働者派遣契約の就業条件のLinkIcon労働者派遣契約の内容の④、⑤、⑩、⑪、⑫の就業条件に限ります。)の内容と異なる場合の派遣労働者の就業条件の内容

通知の方法

 労働者派遣契約に定める派遣労働者の就業条件の内容の組合せが一つである場合は、その組合せに係る上記の通知すべき事項を通知する必要があります。

 労働者派遣契約に定める派遣労働者の就業条件の内容の組合せが複数である場合には、その組合せごとにその組合せに係る上記の通知すべき事項を通知する必要があります。

通知の手続

 通知は、労働者派遣に際して、あらかじめ、上記の通知すべき事項を書面の交付、ファクシミリを利用してする送信、電子メールの送信をすることによって行う必要があります。

 ただし、労働者派遣の実施について緊急の必要があるため、書面の交付等ができない場合は、通知すべき事項を、あらかじめ、書面の交付等以外の方法で通知すればよいことになっています。

 この場合、労働者派遣契約に係る就業条件の組合せが複数ある場合で、労働者派遣の期間が2週間を超えるときは、労働者派遣の開始後、遅滞なく、通知すべき事項に係る書面の交付等をしなければなりません。

 なお、上記の通知すべき事項③については、労働者派遣の開始の後、加入手続中の派遣労働者について被保険者資格取得届が提出されたときは、派遣元事業主はその旨を派遣先に通知する必要があります。

通知について

 労働者派遣契約において就業条件の内容の組合せごとに派遣労働者の人数を定めなければなりませんので、同一の組合せの範囲内で派遣労働者が交代する場合を除いて、派遣労働者の就業条件は、派遣労働者の属する組合せと同一となります。

 このため、同一の組合せの範囲内で派遣労働者が交代しない場合は、それぞれの組合せごとに上記の通知すべき事項の①から③を通知する必要があります。派遣労働者が交代する場合は、それぞれの組合せごとの通知すべき事項の①から③に併せて、交代する派遣労働者の氏名及び交代によって労働者派遣契約と異なる就業条件の内容を明確にして通知すればよく、すべての派遣労働者ごとにその就業条件を併せて通知する必要はありません。

違反の場合

 派遣先への通知を行わなかった場合、通知を所定の方法で行わなかった場合、又は虚偽の通知をした場合は、労働者派遣法第61条第4号に該当しますので、30万円以下の罰金に処せられる場合があります。

 また、許可の取消し(労働者派遣法第14条第1項)、事業停止命令(労働者派遣法第14条第2項、労働者派遣法第21条第2項)、改善命令(労働者派遣法第49条第1項)の対象となり、上記の司法処分を受けた場合は、許可の取消し、事業廃止命令(労働者派遣法第21条第1項)の対象となります。

 なお、派遣先への通知義務違反は、上記のように司法、行政処分の対象となりますが、労働者派遣契約自体は有効に成立、存続します。

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